首相と大臣がホームズの探偵事務所に訊ねてくる。大臣の書類箱から重要な文書が盗まれたのだ。
どのような文書かなかなかいわないので、お役に たてないとホ−ムズはいった。
結局話をしたが、ある君主の文書で植民地政策のこと、10億という国民が戦争に巻き込んで しまうことなどを話をした、これが人から人に渡ったら大変「なことになる。君主にはこの事態を話してあるということである。
その後、女性が訪ねてくる。大臣の夫人である。文書が盗まれたこと、その文書の内容をはなしてもらいたいと、ここへきた 事も内密にお願いしますといった。夫の苦悩を分かち合いたいといった。ホ−ムズは文書盗んだのは夫人だとわかる。 目星をつけていたル−カスという政治に関する男が殺された。その執事が逮捕された。
だが後で真犯人が逮捕された。ル−カス は二重生活をしていて、パリで知り合った女に殺されたのである。レストレ−ド警部が担当で現場はそのままにしてあるという。その現場をみせてもらう。絨毯の血のしみが床についていなかったのが不自然であると警部はいう。確かめたらそのとおり なので、疑問に思う。
誰か絨毯を動かしたのかもしれない。
そのときの居合わせた警官が表にいるので警部はききにいった。 其の間にホ−ムズはワトソンとともに絨毯を動かして、床にはいつくばり、床の一部をあけたが、文書らしきものはなかった。 警部が戻ってきて、一人の女性がきて、現場を見せて欲しいというので、見せたら絨毯の血を見て気を失い、気付け薬を持って 戻ってきたらいなくなっていたとのこと、後でホ−ムズは警官に確認のために写真をみせたら、其の女性は大臣の妻だと確信 した。
夫人を訪ね、その文書をもっていた。それを預かり、書類箱に収めなければならない。帰ってきた大臣にもう一度書類箱 を確かめて欲しい、見落としがあるかもしれないし、文書が持ち出された形跡がないといった。大臣は首相がみているそばで、 一枚ずつこれは何の手紙だと確かめながら調べた。
ホ−ムズはそのすきに文書をおいた。其のうち、大臣は文書があるのに きずき、嬉しさのあまり夫人と抱き合う。首相はこの文書が見つかったのは、何か事情があったのではないか教えて欲しいと いうが、ホ−ムズは外交上の秘密だとかわした。
それにしてもホ−ムズの推理は見事であるし、人をきずつけず、上手く処理する のが上手いと思った。