第1作目、「ボヘミアの醜聞」は顔をかくした見るからに怪しげな依頼人が訪れるところから始まります。
ホームズは、ワトソン同席のもと依頼人に的確に話しを聞きだし、その人がボヘミア国王であることを見破ってしまいます。
話を聞き、質問しながら依頼人のその人となりを観察して、時折口を横に広げ笑みを 浮かべ、鼻を「フフ」とならすと、馬鹿にされたような感じがしましたが、これはシャーロック・ホームズのドラマ上の癖なのだとわかります 。
気をつけてみてみるととても面白いです。さりげなくキャラクターを演出して演じているジェレミー・ブレット(Jeremy Brett)さんとても素晴らしい演技でシャーロック・ホームズを演じきっています。
依頼を受けてすぐ、現場 行き、変装して様子を窺い、策をねります。国王が昔愛した女性と一緒に撮った写真を取り戻して欲しいという依頼ですが、その アイリ−ンという人は、とても賢い女性であり、なかなか隙をみせないし、ホ−ムズは彼女の懐に飛び込むことにします。
ワトソン協力のもと、アイリ−ンに近付き、写真の場所がわかったのです。さすが名探偵ホームズです。
そして、ホ−ムズとワトソンが自宅に入ろうとしたとき、通りすがりの紳士が、「おやすみ、シャ−ロック・ホ−ムズさん」といいながら、去っていきます。
翌日、アイリ−ンの屋敷に訪れた時は、もう彼女は、いませんでした。もう戻らないとのこと、ホ−ムズがくることを知っていたのです。昨日、声をかけた紳士はアイリ−ンだったのである。紳士に変装し、ホ−ムズの後をつけてきたのでした。ホ−ムズ宛てに手紙が残されていました。それにはこう書かれています。国王が雇う人はあなたしかいないし、どんな手段にでようとも、護身用に写真を持っている。
手ごわい相手であるのでここを去り、戻らないこと。
王は安泰であること、私に強い相手を得たことなどがかかれてあった。写真は処分したであろうと、女王にふさわしい女性であった し階級がなければと国王はホ−ムズに話しました。お礼にアイリ−ンの一人で撮った写真をもらい、大切に保管したという事で ある。
アイリ−ンは機知に富み、賢い女性で、ホ−ムズにとって先手を打たれた感じではあったが、いつまでも心に残る人ではなかったのではないかと思います。