ホ−ムズの所に一人の男が訪ねてくる。新聞をみせて、赤毛連盟に欠員ができた、年200ポンド出すとの事と記事が載っていたので、その質屋を経営しているウィルソンさんは、使用人のヴィンセントにうながされて連盟にきたが、大勢の人が集まって いた。
その中で条件が合うということでウィルソンにきまった。出かけていき、半ば面接室に強引におしこめられ、その場で 決まるというのはおかしいなと思う。とにかくホプキンスという大富豪が生まれ故郷のロンドンの赤毛の男性のために基金を使うようにとのことである。
仕事は朝10時から午後2時まで、ビルから一切出ないこと、違反すれば失格。大英百科辞典を写すこと。馬鹿馬鹿しいと思ったが時間どおりでかけていき、帰りにダンカン・ロスがきて、お金を払ってくれたとの事。
辞典を 写していくうちにいろいろな事柄を覚えられて面白くなったとのこと。ところが、8週間後にいつものとおりに出かけたのだが、 ドア−に赤毛連盟は解散と書かれてあったということである。ホ−ムズとワトソンは話を聞いて大笑いしたが、ウィルソンは ショックがおおきい。聞くところによると、使用人のビンセントは2ヶ月前に雇い、この仕事を覚えたいので給料は半分でいいと の事、写真マニアで地下室で現像していて、よく働くとのこと。
質屋の店員に道を聞くふりをして、ホ−ムズとワトソンは様子 を窺う。その間にサラサ−テの演奏会を鑑賞する。ホ−ムズは音楽に酔いしれてみえるが、頭の中は事件の事を考えているのだろうか・・・。
ホ−ムズはさっそく行動を開始する。銀行の責任者と警察の警部をよぶが、銀行は警備は一流だといい乗り気 ではないらしい。銀行の地下室であたりの様子をうかがい、相手の動きだすのを待つ。銀行の責任者は馬鹿げているというが、 ホ−ムズはなぜねらわれるのか、聞きただした。フランス銀行よりナポレオン金貨をかりいれているとのこと。これには黒幕がいる。
モリア−ティ教授で顔をみたことないし、人間の正体がわからず、未解決事件に関わっていて捕まったことがない。 ホ−ムズにとって恐るべき相手である。
犯人が現れ、それは質屋の店員であった。もう一人逃げたがすぐ捕まった。ビンセント と名乗っていたが、ジョン.クレ−といい、連れていこうとすると、けがわらしい、わたしは王室と血がつながっていると いった。警部はそれでていねいに応対した。プライドを持っているのなら、このような事をしなければいいのにと思った。 銀行の責任者は感謝し、無事ことなきを得てほっとしていた。
ウィルソンにたいして、ホ−ムズは店員にきちんと給料を払うよう 忠告した。給料が半分がいいといってもそれに甘んじてはいけないと思う。オ−ナ−として、きちんと対応して給料を払わなくて はならないと思う。心の隙間にこうゆう事件に巻き込まれたのである。これを教訓としなければと思う。