「貸本」のチョット歴史
戦後、本(紙)というのは
とても高価なものだということは前回お話いましたね。
そのため小説や漫画単行本、月刊誌を安く貸し出す
貸本の店が全国規模で急増しました。
1960年代初めまで貸本の店は大衆娯楽小説や少年漫画などの単行本、成年・少年・婦人雑誌などを提供する場として全国にあふれていました。
1940年代末からは漫画を中心に貸本の店専用書籍も刊行され、その中に『墓場鬼太郎』(『ゲゲゲの鬼太郎』の原型的作品)など、今では日本を代表する世界規模の漫画家、小説家たちの黄金時代の序章と言っても良いでしょう。
貸本マンガが主流だった時代に描かれた、水木しげる先生の『ゲゲゲの鬼太郎』の原点ともいうべき作品を完全収録したシリーズ第3弾。
アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』とも違う鬼太郎やねずみ男が描かれています。
この表紙でわかるとおりアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』の原点、貸本『墓場の鬼太郎』の鬼太郎は片目がないのはテレビで放送のアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』内容をご存知の方はわかるとおり!
アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』ではなくなった片目は髪で隠れています。
原点の『墓場の鬼太郎』の初代鬼太郎は、髪で隠さず、リアルに表現されています。妖怪は怖いという印象を持たせるためなのでしょう。
※当時の『墓場の鬼太郎』の初代鬼太郎は
今とは違い悪役主人公だということは前にお話しましたね。