ご紹介中の本は、イラストレーターという職業で生計を立てる筆者が、非常に勉強になった本。イラストレーションやアニメーションの勉強では基本ともいえるバイブルです。
徳間書店「生命を吹き込む魔法」
このホームページでは強く印象に残った部分を簡単にご紹介させていただいております。あらすじ未満??実際に書籍を購入されると、きっと一生モノの教科書として活躍してくれると思います。
カテゴリ「アニメーションの技法1」/04
アニメーターの基本原則9つ(アニメーションの基本原則)
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アニメーションの基本原則となった手法を紹介していきます。今回はその2です。
アニメーションを制作する上でのイラストを描くという作業にもやはり原則(ルール)を決めて作業します。原則に沿って作業するからこそ、まとまりのある仕事が出来るのは、クリエイティブな分野でも一緒ですね。業界ならではの専門用語(業界用語)を使うことで、原則は手順書などにもまとめられていたことでしょう。
アニメーターたちの基本原則9つ・アニメーションの原則
前回、「アニメーションの原則」(ウォルト・ディズニー)でお話したとおり、アニメーション制作の専門用語が使われるようになったことをお話しましたが、今回はその続きです。
前回の話題は基本も基本の当たり前、専門用語についてでした。専門用語を使うようになり、アニメーター達は、絵(イラスト)と絵(イラスト)を 関連づけるうまい方法を探し続け、アイデアどおりの結果を得られるいくつかの方法を見つけました。
そして今回から、もっとも基本となる、アニメーターたちの基本原則9つについてです。アニメーションの基本原則などとも呼ばれます。
何で基本的な原則が必要かって?
どんなこと(どんな仕事や物事)でもそうですが、毎回成功するとは限りません。
集団作業では誰がやっても同じようにできるよう、共通化がキーワード。
と、いうあたりまえの事です。
アニメーター達の基本原則ということで、キャラクターの動きを描く為の基本を定めたおかげである程度、安定した成果が得られるようになりました。これらの手法は、いったん定められて名前がつくと、更に分析され、改良され、話題になりました。これらの手法は仕事の規則とみなされ、新しくスタッフに加わる絵描き(アニメーター)たちに伝授されていきました。
アニメーターたちの基本原則9つはこんな感じ
- スクオッシュ(潰し)とストレッチ(伸ばし)
- アンチシペーション(予備動作)
- ステージング(演出)
- ストレート・アヘッド・アクション(逐次描き)と
ポーズ・トゥ・ポーズ(原画による設計) - フォロー・スルーとオーバーラッピング・アクション(後追いの工夫)
- スロー・インとスローアウト(両端詰め)
- アーク(運動曲線)
- 副次アクションタイミング誇張実質感のある絵(イラスト)
- アピール(訴える力)
以上、次回から一つずつ触れていきたいと思います。
ディズニーアニメーションの歴史はディズニーイラストの歴史でもあります。
これだけの長い間、愛され続けるディズニーキャラクターは、
イラストレーションを考える上での基本となるポイントが満載です。
徳間書店「生命を吹き込む魔法」というバイブル、
実売で1万円前後と若干高価ですが、興味をもたれましたら、
ぜひ手にとってご覧下さい。