ご紹介中の本は、イラストレーターという職業で生計を立てる筆者が、非常に勉強になった本。イラストレーションやアニメーションの勉強では基本ともいえるバイブルです。
徳間書店「生命を吹き込む魔法」
このホームページでは強く印象に残った部分を簡単にご紹介させていただいております。あらすじ未満??実際に書籍を購入されると、きっと一生モノの教科書として活躍してくれると思います。
ディズニーアニメーション「天才アニメーターたち/04」
アニメーター「フランク・トーマス」1-2/揺るぎなき理想像
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ディズニーのアニメーターについてをお伝えしています。アニメーターとはアニメを作る人のこと。まさにディズニーの世界を作り上げていった主役ですね!
フランクトーマスの理想について
フランク・トーマスさんは、ディズニープロダクションズを引退後、いろいろな本を同じ、ナインオールドメンであるオーリー・ジョンストンさんと共著していましたが、2004年9月8日に、92歳という長い一生に幕を閉じました。彼が残したディズニースタジオ創設、アニメーションの歴史を造った偉人のひとりであることは、言うまでもありません。
歴史家であり、アニメーションの研究、おもにディズニーアニメーションを長年見つめてきた研究家でもあるアカデミー賞を受賞したアニメーション映画などを手がけている映画監督であるジョン・ケインメイカー氏は、「ミリメーター」という情報誌の中でフランクさんにこうサンジを贈っています。
歴史家とは、その後の時代に過去に何があったかと言うことを残された資料をもとに文章化し、それを研究して後の時代に残すという歴史研究家というべき存在です。この歴史家:ジョン・ケインメイカー(ケインメーカーと発音の違いで表すこともあり)氏もディズニースタジオが小さい10人足らずのアニメーション制作会社の時代からディズニーアニメーションを見て、そして研究史続けてきた方です。
「彼(フランク・トーマス氏)は40年にわたり、“誠実に”観客の心を動かしてきた。知性と人間愛をこめた鉛筆と、大量の紙、そして“揺るぎなき理想像”によって、人々を笑わせ、泣かせ、憎ませ、恐れさせてきたのだ」。
フランク・トーマスその1でお話しした通り、彼が手がけたアニメーターとしてのセンスは、彼が演じた数々のシークエンスで見ることができます。フランク・トーマスさんが手がけたもっとも有名なカットは、ディズニーアニメーションの不滅の名作である白雪姫です。
悪い魔女に毒入りのリンゴをもらいそれを食べて死んでしまった白雪姫が入った棺台を小人たちが囲んで涙しているカットで、それは見る観客、私たちの漫画(マンガ)映画が表す感情の幅を広げたといわれています。この白雪姫のカットシーンは、実際にご覧になるとそれほど複雑、手の込んでいない普通のカットなのですが何か感じるものがあります。
しかしながら、当時アニメーションがあまり主流でなかった時代にこれほどまでに見るものに対して、他に類を見ないほど、訴えかけるものがあり、人々を虜にしました。
ディズニーアニメーションの歴史はディズニーイラストの歴史でもあります。
これだけの長い間、愛され続けるディズニーキャラクターは、
イラストレーションを考える上での基本となるポイントが満載です。
徳間書店「生命を吹き込む魔法」というバイブル、
実売で1万円前後と若干高価ですが、興味をもたれましたら、
ぜひ手にとってご覧下さい。