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著:サキ
知られざる原発と放射能「4」 東電より2号炉、3号炉もメルトダウンと発表
※震災により、また原発による被害に合われている皆様に謹んでお見舞い申し上げます。
※スマートフォンで手軽にネットが利用できる時代です。福島原発の事故を絡めつつ、テレビニュースとネット上の情報の信憑性を考え、少しでも確度高い情報について考えます。
※通常、話については信憑性、データについては信頼性と言葉を分けますが、ここでは信憑性に統一しています。
先日の1号炉メルトダウンに続き、2号炉、3号炉もメルトダウンと発表されました。
以下、一部引用
「
福島第一原子力発電所について、東京電力は14日の記者会見で、2、3号機の原子炉について 「最悪の場合、1号機と同様のケースが想定できる」と説明し、核燃料全体の溶融(メルトダウン)の可能性を初めて認めた。
1号機では、11日に水位計を調整した結果、炉内の水位が低く、燃料が冷却水から露出して溶けたことが確実となった。
2、3号機の 水位計はまだ調整していないが、1号機と同じ仕組みのうえ、もともと1号機より低い水位を示している。 東電は4月末、燃料の損傷率を、1号機で55%、2号機35%、 3号機30%と試算していた。
」
(ソースは読売オンライン等新聞社系複数)
インターネット上では原発と放射能が専門という方の中でも、善意ある学者、教授からはすでに3月から当然といわれていたこと。すなわちメルトダウンは半ば事実として知られていました。
しかし東電のいうメルトダウンは少し解釈が違い、今までの記者会見でもまるで言葉遊びのようなことが繰り返されてきました。
東電の言うメルトダウンとは、燃料棒が溶けてそこに溜まり、格納容器の底に穴が空くこと。この辺の意味合いだったと思います。
昨日は1号炉のメルトダウンが東電より言及されたことで話題になり、ようやく東電もメルトダウンを認め、悪情報でありながらも、情報を提供しました。
そして1号炉ではそこに穴が空いて水が漏れているということ。
ということは今回の2号炉、3号炉についてもメルトダウンといいだしたということは、これらも格納容器に穴が空いている可能性が高い、と解釈できそうです。
※メルトダウンを検索してみると・・・
「原子炉のメルトダウン」という言葉があり、原子炉の制御が効かなくなると、どんどん熱くなってどろどろに溶けた燃料が真っ赤になって下に落ち、原子炉も建屋のコンクリートの床も突き破って地球の反対側にでるという話もあります。
(ソースは武田先生のブログ)
炉心の冷却ができない状態によって原子炉の核燃料体が異常に高温となり、炉心の燃料棒や制御棒等の内容物が溶融、損傷する現象。炉心溶融、炉心融解とも言われる。 原子炉における炉心の重大な損傷に至る事象のひとつ。
(ソースははてなキーワード)
今回メルトダウンと発表されたからと言って、急に爆発の危険性が高まるとか、放射性物質が大量に飛び散る、というわけではありません。
しかしこのメルトダウン、政府と東電は前々から知っていたのは間違いないことでしょう。それを計器の故障やらなんやら、隠していたわけです。それから枝野官房長官は、メルトダウンはないとはっきり発言していた訳です。逃げる逃げないは個人の判断、国民のための政府ですから、国民の知りたい情報はストレートに出していただきたいわけです。
後記:昨日、私サキは、京都大学・原子炉実験所助教の「小出裕章」先生の講演をインターネットを通じて拝見しました。
小出先生は、原発反対派の原発研究者というスタンス。お年は召されてそうですが、不慮の事態にも要領よく対処し、話も明瞭、賢そうな印象に加えて、ユーモア感と気持ちいい笑顔もあいまり、とても感じのいい方でした。現在大人気の小出先生、インターネット上には、3月からのインタビュー動画がアップされていますので、おすすめさせていただきたいと思います。
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